ATL の 宮下 です。

7/7(木)に、三回目のリクルートテクノロジーズオープンラボを開催しました。今回のテーマは Infrastructure as Code です。

Infrastructure as Code (一休.com CTO 伊藤 直也氏)

最初の発表は、一休.com CTO の 伊藤 直也 氏でした。

伊藤氏は、『入門Chef Solo – Infrastructure as Code』 という書籍や、Infrastructure as Code に関するブログエントリ などにより、Infrastructure as Code という概念が日本で広まるのに多大な影響を与えた方です。

伊藤氏の発表では、Infrastructure as Code が世の中に出てきてから、どのような過程を経て、現在どういう状況なのか、についてのお話がありました。特に最後の方の、Infrastructure as Code の本質は、インフラストラクチャをモデリングすることだと思っていたが、現状はそれとは違う方向に進んでいる、というお話が興味深かったです。

Infrastructure as Code と企業文化 (ryuzee.com 吉羽 龍太郎氏)

2番目の発表は ryuzee.com吉羽 龍太郎 氏でした。

吉羽氏は、アジャイルや DevOps といった方面でのコンサルタントや執筆などで活躍されている方です。

Infrastructure as Code については、私はサーバ管理自動化の方面から興味を持ってアプローチしたのですが、吉羽氏はアジャイルやDevOpsといった方面からアプローチされています。それぞれ違う分野で活動していた二人が、違う方面からのアプローチで Infrastructure as Code に辿り着いた、というのが、昨今の Infratrcture as Code 事情の一面を反映しているようで、興味深いです。

吉羽氏の発表では、いくつかの組織構造パターンにおいて、Infrastructure as Code を誰が担当するのか、その場合どのようなメリットやデメリットがあるのか、といった考察があり、どのような組織構造が Infrastructure as Code のメリットを最も享受しやすいのか、といったお話がありました。

最後のスライドの「文化面でのチャレンジ」では、「技術面以上に人間系が泥臭いことを覚悟する」で締められているのが印象深いです。

Infrastructure as Code のこれまでとこれから (Recruit Technologies ATL 宮下 剛輔)

三番目の発表は私、宮下でした。

私の発表では、以前書いた Infrastructure as Code 再考 というブログエントリを要約する形で、Infrastructure as Code が誕生してから、その意味合いがどのように変化し、現在どのような状況なのか、といったお話をしました。

また、Infrastructure as Code が今後どのようになっていくのか、といったテーマが自分自身の興味対象であり、整理することにチャレンジしてみたのですが、Infrastructure as Code の対象領域が広がり、複雑化しているため、あまりうまくまとめきれなかったと反省しています。

運用・監視もコード化する。開発者が監視まで考える方法論 (株式会社はてな 松木 雅幸)

4番目の発表は 株式会社はてな松木 雅幸 氏でした。

松木氏ははてな東京オフィスのチーフエンジニアで、サーバ監視サービス mackerel のディレクターを務めています。

私の発表では、Infrastructure Services ではまだ Infrastructure as Code の恩恵が不十分で、これから発展していくのでは、という話をしたのですが、Infrastructure Services の要素のひとつである監視の分野で、実際に Infrastructure as Code がどのようになっているのか、といったお話をして頂きました。

監視はインフラエンジニアが担当するもの、というイメージが根強いですが、松木氏は発表の中で、アプリケーションエンジニアも監視をしよう、と呼びかけ、そのための具体的な指針も与えてくれています。

発表資料はこちらです

プロビジョニングツールはMakeで決まりだろ (株式会社VOYAGE GROUP 大谷 和紀)

最後の発表は、株式会社VOYAGE GROUP大谷 和紀 氏でした。

大谷氏は Zucks Ad Network の開発と運用を担当されています。

大谷氏の発表では、コンテナや Immutable Infrastructure といった観点から、サーバはより単機能化し、状態管理を避ける方向になっているため、複雑なツールを使わなくとも、Make で十分なのではないか、といった提言がなされています。

伊藤氏の発表では「モデリングよりもむしろ管理しない方向に向かっている」といった話や、私の発表では「Chef や Puppet といった Server Configuration Tools の重要性が低下してる」といった話があったのですが、そういった流れを裏付けるお話を実践面から伺うことができました。

イベント総括

イベントはリアルタイムで YouTube 中継されていましたが、その録画をご覧頂くことができます。

Together でも当イベントに関連するツイートを まとめています

また、のぼりーさんのクラウドインフラPodcast という PodCast にゲストとして出演し、当イベントにまつわる話をしています。

Track 5 Infrastructure as code イベントAfterShow

今回のような、Infrastructure as Code に関するツールや実践例よりも、歴史的背景や周辺事情などを大局的な視点から語る、といったことを主眼としたイベントはあまりなかったと思うのですが、いかがでしたでしょうか。

もし次回またイベントを行うとしたら、今度は最新のツール事情や実践例を主眼にしたものにしたいと考えています。

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